放射線ゼロのアブレーション(Zero Fluoroscopy Ablation)
放射線被ばくのないアブレーション(ZFA)は、カテーテルアブレーションに関連した放射線被ばくをALARAの原則に則り必要最小限する術前・術中・術後の管理を包括したコンセプトです。
放射線被ばくのないアブレーションの全体像

術前検査の必要性を吟味し放射線被ばくを伴わない検査を積極的に選択します。放射線被ばくのないアブレーションの中心となるのは術中の放射線被ばくを不要とすることです。そのために画像情報は体表面エコー・心腔内エコー・三次元マッピングシステムから取得します。Vascular access は全てエコーガイド下穿刺で行います。

シース挿入もエコーガイド下で行うことで安全性を確保します。放射線被ばくのないアブレーションにおけるシース挿入法はこちら
術中の心腔内エコー(ICE)を積極的に使用します。心腔内エコーの見方はこちら
三次元マッピングシステムを位置情報の精密度を高めるためには、術中の呼吸管理と体動を抑えるために鎮静・鎮痛が必要不可欠です。
またCSカテーテル挿入は放射線被ばくのないアブレーションにおいてポイントとなります。
心房中隔穿刺(TSP)もまた放射線被ばくのないアブレーションにおいてポイントとなります。放射線被ばくのないアブレーションでのTSPはこちら
放射線被ばくのないアブレーションの対象は、心房細動・発作正常室頻拍・心房頻拍・心室性期外収縮・心内膜アプローチの心室頻拍と全ての頻脈性不整脈です。
高周波だけでなくクライオ・バルーンによる肺静脈隔離も可能です。PFAも無透視によるアブレーションの報告もあります。

放射線被ばくないのアブレーションは、アブレーションにおける『沈黙の合併症』silent complication をなくすことが目的ですが、それに伴ってもう一つの大きなメリットがあります。それは EP Labo のスタッフの労働衛生上の課題である職業被ばくをなくすことができることです。

放射線被ばくのないアブレーションの実際ですが、カテ室のスタッフは放射線防護プロテクターの着用が不要になります。EP Labo のスタッフの職業被ばくをなくすことができることはアブレーションを受ける患者さんだけでなくスタッフの安全も確保できる点で EP Laboの目指すべきゴールの一つに挙げられています。放射線被ばくのないアブレーションは海外では普及しつつあり、今後国内でも選択するべき手技として定着していくものと予測されます。
私たちは、放射線被ばくのないアブレーションの安全な普及を目指しています。